写真作品実例

佐治多 利康 / 将門伝承を辿る ー 丹波山村・七ツ石山の情景 ー

佐治多 利康さまの写真展「将門伝承を辿る -丹波山村・七ツ石山の情景-」が、東京のドイツ文化会館にて開催されました。佐治多さまに、そのときのお写真と詳細をお聞きしましたので、ご紹介させていただきます。

「被写体は山岳風景や寺社・お祭りの情景などが主で、近年は特に奥多摩山域の七ツ石山(山梨県丹波山村)一帯に残る山岳信仰の痕跡や伝承的風景を題材に撮影・展示を行っています。」

展示内容について
https://oag.jp/events/toshiyasu-sajita-auf-den-spuren-von-taira-no-masakado-in-tabayama-und-auf-dem-mt-nanatsuishi/

「主にAIJP雲流(薄口)を使用しています。
展示を始めた当初、カナダのヴィクトリア市内施設や都内のドイツ文化会館など海外の方にもご覧いただく場所での機会があったため、「日本ならではの素材で展示したい」という思いから用紙を探していたときに出会いました。

現在でも展示では、液晶画面や流通書籍では感得し難い質感を持ったイメージをご来場の方に体験してもらいたいと考えていて、その意図に最も合う用紙として雲流(薄口)を使用することが多いです。

デジタル写真ならではのシャープな輪郭から水彩画のような柔らかなボケみまで多彩な描写ができ、また時には油絵風のタッチにも見えるなど独特で幅広い質感表現を持っているところに一目置いています。

例えば靄のかかった木立の描写などではイメージと紙とが絡み合い、しっとりと湿った質感と立体的な奥行き感が得られ、楮のテクスチャーによってさらに「異世界感」が漂う点も気に入っています。

難点としては、薄さのためかプリンタで給紙エラーが起こりやすいこと(パネルへの水張りはしやすいです)と、たまにですが厚みのある楮のテクスチャーがあり、その脇にインクが乗らず、斜めから見た時にテクスチャーのサイドに白い部分が線状に残ってしまう場合があることです。

プリント前に注意深く見てそのような紙があればテストプリントに用いるようにしていますが、ある程度のロスが生じることは止むを得ないかもしれません。

とはいえ、雲流(薄口)の持つ描写力と質感には他に代え難いものがあります。
これからもプリントや展示の方法を試行錯誤しながらこの紙を使っていこうと思っています。」

プロフィール:
佐治多 利康(さじた としやす)
アマチュアフォトグラファー。主な被写体は山岳風景、お祭、寺社など。
霊妙な雰囲気を表すことを目指して、和紙プリント写真を作成・発表しています。
写真活動での最大のテーマは水木しげるの言葉「見えんけどおる」。
作例紹介、新たな展示情報などはツイッターで配信しています。
https://twitter.com/sgtr7stones

制作者: 佐治多 利康
URL: https://twitter.com/sgtr7stones
使用した紙: 雲流薄口
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